(https://news.yahoo.co.jp/byline/suzukiharue/20170714-00073295)
2017年7月14日
・今年の音楽祭はロストロポーヴィチ生誕90年という意味合いも込めたプログラムになっていて、日本を代表するヴァイオリニスト、庄司紗矢香さんがソリストとして招かれた。
・庄司さんは99年に日本人として初めて、しかも最年少でパガニーニコンクール1位という輝かしいキャリアの持ち主。16歳での受賞直後、ロストロポーヴィチから招聘されてこの音楽祭で演奏している。
・夜のコンサートを控えた貴重な午後の時間、お話をうかがうことができた。
その年は世界中いろいろな場所で初めて演奏する機会が多かったのですが、このホールの美しさは鮮明に覚えています。そしてロストロポーヴィチさんの存在感の素晴らしさも。当時は音楽祭監督としての最晩年でしたから、彼が演奏したり指揮したりということはありませんでしたが、客席でご覧になっていて、私の演奏するコンチェルトを聴いていらっしゃいました。そして演奏会の後、彼とご家族、そしてサポーターの皆さんと過ごしたひと時もとても貴重な思い出です。
ロストロポーヴィチというオーラが去ってから10数年、エヴィアンの音楽会は往時の輝きを失っていたが、2014年からモディリアーニ弦楽四重奏団というパリの若手カルテットらによって復興を遂げ、現在に至っている。
庄司さんは復興の翌年、2015年にも招かれて演奏。
ロストロポーヴィチの時代を知る貴重な若手演奏家であり、音楽祭の過去と現在、二つの時代をつなぐ象徴的な存在なのだ。
今回は、モディリアーニ弦楽四重奏団とベテラン演奏家たち、そこに学生たちが加わったアンサンブルのデビューを飾るソリストとして演奏する。どんな仕事でもそうだと思うのですが、学校では全てを学べない。音楽家もそうです。ヨーロッパでは、音楽家の卵がプロの演奏家たちと一緒に演奏するプログラムが多くあって、そういった経験を通してプロになってゆくという過程をすごく大事にしていると思います。
世界的に活躍するベテランのジェネレーションがいて、モディリアーニ弦楽四重奏団のような今の若い世代のトップを走る人たち、そしてこれからの若い人たちが一緒に演奏するという今回のような試みは本当に素晴らしいと思います。
フランス音楽の歴史と若い世代のパワーとフレッシュさ、すべてがハーモニーになっていて、参加していてすごく力が湧いてきます。
また、ホールは外側もそうですが、内側もすべてが木でできていて、日本人としてはとても居心地の良い場所です。舞台の背面には木が林のようにデコレーションしてあって、木のぬくもりに包まれたような気分がします。
近代のホールと違うところは空調がないこと。雑音がないので、音が自然に木を伝わってゆくようなとてもいい音響です。
ただし、暑いです。(笑)
エコロジーなところに皆さん理解を示して聴いてくださる。演奏する方もそうです。
(部分抜粋引用終)
久しぶりに庄司紗矢香さんを。やはり、自分にはこのような音楽の話題の方が、自然としっくり馴染む。
過去ブログで庄司紗矢香さんを引用したリストを、以下に。
(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%BE%B1%BB%CA%BC%D3%CC%F0%B9%E1)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%BE%B1%BB%CA%BC%D3%CC%F0%B9%E1&of=50)
・2017-04-02 庄司紗矢香さんのインタビュー
・2015-02-13 N響とパーヴォ・ヤルヴィ
・2014-11-14 三つのテーマをまとめて記録
・2014-08-26 メナヘム・プレスラー
・2014-03-25 読書家のヴァイオリニスト
・2014-01-19 パリで活躍する日本人芸術家
・2013-11-03 国土と民族のアイデンティティ
・2013-11-01 ルーツと帰属の関係?
・2013-10-07 上昇志向の日本社会の一モデル
・2013-07-03 ガザ紛争後のイスラエル
・2013-06-27 二つのインタビューから
・2013-06-26 テミルカーノフ氏と紗矢香さん
・2013-02-11 水玉ネクタイの話
・2012-12-31 おまけ
・2012-11-25 クリスチャン・ツィメルマンに感謝
・2012-11-09 過去を回顧し動向を注視する
・2012-11-05 いずみホールの演奏会
・2012-06-25 庄司紗矢香さんの登場後...
・2012-06-10 前橋汀子さんのリサイタル(2)
・2012-06-09 前橋汀子さんのリサイタル(1)
・2012-04-22 諏訪内晶子&イタマール・ゴラン
・2012-03-13 人類史の暗闇に立ち向かうこと
・2012-01-24 前言を翻して
・2011-11-30 演奏会の余韻を思い起こしつつ
・2011-11-17 ヨルダンの情勢
・2011-11-05 サンクトペテルブルク楽団の演奏
・2011-10-18 やっぱり彼女を応援したい
・2011-09-27 芸術の秋なので
・2011-09-09 ちょっといいお話
・2011-05-05 „ Mut!”
・2011-02-20 庄司紗矢香さんの新たな境地
・2010-11-06 庄司紗矢香&カシオーリの演奏会
・2010-11-05 囚われない心を保つ
・2010-06-23 9歳のヴァイオリン演奏
・2010-06-02 ヒラリー・ハーンの演奏とサイン会
・2010-06-01 サロネン&ヒラリー・ハーン演奏会
・2010-04-18 アンネ=ゾフィー・ムターの演奏会
・2009-07-01 シャガールと聖書 そして共感覚
・2009-06-29 とはいうものの...
・2009-06-28 豊かな天性に感謝しつつ
・2009-06-10 すこやかに順調に伸びて
・2009-06-02 演奏会の感想 (その2)
・2009-05-28 演奏会の感想 (その1)
・2009-05-04 びわ湖でピアソラを聴く
・2009-04-26 好きなものに熱中できる幸い
・2009-02-02 早くも節分
・2009-01-26 いずみホールでのリサイタル(3)
・2009-01-23 いずみホールでのリサイタル(2)
・2009-01-20 若い音楽家の人生から学ぶ
・2009-01-19 しばし休憩
・2009-01-17 いずみホールでのリサイタル(1)
・2009-01-16 真に人を育てること
・2009-01-13 ヒラリー・ハーンのリサイタル(1)
・2008-12-15 加藤周一氏の遺言
・2008-11-18 チェックリスト
・2008-11-16 結婚記念日
・2008-10-18 ただ今、人生の第二楽章?
・2008-09-23 ギドン・クレーメルと井上道義氏
・2008-08-04 『音楽の友』8月号から
・2008-05-25 フィラデルフィア管弦楽団の演奏
・2008-05-20 それぞれの基準や水準で....
・2008-03-10 「ユーリの部屋」を再開します
・2008-03-05 人を開花させること・萎ませること
・2008-02-25 マレーシアのクリスチャンとのご縁
・2007-11-15 音楽聴いて人生楽しく
・2007-11-07 マンモグラフィ・児童書・CDなど
・2007-10-27 時代祭の小レポートその他
・2007-10-22 カウンター代わりの数値を設定
・2007-10-16 早目に今年の総括を少し...
・2007-10-03 ミーチャ@DSCH(6)
・2007-09-27 中間休みと今後の計画
・2007-09-21 ミーチャ@DSCH(3)
・2007-08-29 ロシアについての雑感
・2007-08-27 『ベートーヴェンの生涯』
・2007-08-26 閑話休題 その2
・2007-08-19 テレビ「情熱大陸」
・2007-07-31 音楽小話
・2007-07-27 イスラエルの話をもう少し…
・2007-07-04 写真のお話その他...
(リスト終)