ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

カール・ヒルティ『幸福論』

再びヒルティ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080319)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080618)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20100209)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20100211)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110523)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110524)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20121109)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20141215)。
カール・ヒルティ幸福論(第一部)草間平作(訳)岩波文庫青683-31935/1998年 第81刷)から。

「どうしたら策略なしに常に悪とたたかいながら世を渡ることができるか」


(一)きびしく、力強く、公明正大の道を踏んで、恐れることなく、またわが身をかえりみることなくおのれの義務を果たし、自らのどのような行為も私欲の汚点で汚されることのないように、心を充分清潔に保たねばならぬ。
いやしくも正義と公正に関するかぎり、事の大小、軽重を問うてはならぬ


(二)世間に輝きでようとする欲望を捨て、浅薄な虚栄心や、こころを乱す名誉心、権勢欲を去らねばならぬ。


(三)一人の隠者として、家族と少数の友人との間に、書物のなかに、精神の王国のうちに生きねばならぬ。



それでもなお彼が、もしひとに嫉妬の心を起こさせ、また憎しみの念を呼ぶならば、それらはいずれも非難者が自ら公表するのをよろこばぬようなこと、少なくとも彼の面前であからさまに非難できないような事柄に基づくのである。
さてこの境地に到達した人には、この世できわめて多くのことが成就するだろう。彼が心にかけなかったもの、目的として意図しなかったことも、おのずから成就するのであって、ついには世の人が広い意味で幸福と呼んでいるものをさえ得るにいたるであろう。


(四)彼はあらゆる(恣意的な)改革的意欲とそのきざしとに対しては厳に警戒しなければならない。単に意見だけをもつ人たちと、意見について争ってはならない。自分自身のことをただ静かに、というのは自分の心の奥で、深く考え、反省しなければならない。


わたしは決して演技をしなかった
ひとはもはや自分自身を誘惑する気づかいがなくなった時にのみ、初めて他人の誘惑に対して安全であることができる。


このような様々のもっとも困難な地位、境遇にあって、俳優、皇子、独裁君主、貴族の侍童、身分の高い令嬢、外交官や大学教授など、およそつき合うのに骨の折れる人たちと交わり、特にカタリナ二世の宮廷のようにまったく腐敗しきった、最もたちの悪い野心家の充満している宮廷において、つねに公明正大の性格と道徳的勇気とを堅持しつづけたので、当時の人々の厚い尊敬を受けた。
(pp.120-123)

(部分引用終)

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Lily2 @ituna4011

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(転載終)