ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

アラビア半島にある全教会を

下記のニュース、私の知る範囲では、日本のメディアで大きく報道されることがありませんが、昨日届いたマレーシアのカトリック週刊新聞『ヘラルド』には、きちんと報道されていました。ただし、正確に言えば、細かな部分で少し相違があります。この『ヘラルド』は、ダイジェスト版のようにして、ヴァチカンの動きや世界情勢がコンパクトに読めるので、大変助かります。ウェブ版もありますが、実は紙媒体の方が、より信頼できるという利点もあります。
ヘラルド』をめぐる言及については、過去の「ユーリの部屋」の次の日付をご覧ください。
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さらに昨日は、そのヘラルド編集局から、1ヶ月前に注文しておいた『ラテン語ーマライ語辞書』(正確には、単語リスト)の複製版と2012年度版の教会組織名簿が届きました。辞書の方は、3月3日の学会発表に間に合わなかったのが残念でしたが、実物を見て、レジュメに載せるぐらいならば、なくても済んだことがわかり、ほっとしました。でも、このようなこまごました作業は、前もって毎日少しずつ進めておかなければ、発表を申し込んでからでは到底、間に合わないのです。自分のために相手を急かすなんて、そんな失礼なことはできやしませんし。

こんな私ですが、もしも何か利点があるとすれば、やはり3年間の政府系プログラム勤務を含む計4年間の滞在に続く総計22年間を、地道なコンタクトを欠かさずに継続してきたことなのかもしれません。このような微妙な問題については、正論を直球で投げるばかりでなく、息の長い側面からの丁寧な接触が鍵だろうとも思うのです。そこが、日本女性の強みではないでしょうか。


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世界キリスト教情報■第1105信
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(週刊)       2012年3月26日(月)    第1105信 ☆
◎「アラビア半島にある全教会を破壊せよ」と布告
 【CJC=東京】サウジアラビアの宗教政策責任者である『大ムフティー』アブドルアジズ・アール=アッシャイフが、アラビア半島にある全教会を破壊せよ、という『ファトワー』(布告)を出した。
 アラブ語メディアは、『大ムフティー』をイスラム圏では最も影響力のある指導者としており、その人が、クウェートで教会建設を禁止出来るか、との国会議員の質問に答える『ファトワー』を発表した、と報じている。今後の教会建設は禁止されるべきであり、現存するキリスト教の礼拝場所は破壊されるべき、と判断したもの。
 ドイツ、オーストリアカトリック教会司教が3月23日、『大ムフティー』を厳しく批判する声明を相次いで発表した。湾岸地域に居住する外国人労働者数百万人の人権を否定するもので受け入れることは出来ないとしている。
 ドイツ司教協議会議長のロベルト・ツォリッチ大司教は、『大ムフティー』が「信教の自由と多宗教の共存を尊重していない」とし、経済活動を支えている外国人労働者のことを無視している、と語った。「外国人労働者に開かれている教会が取り払われるなら、それは横面をはたくようなものだ」
 湾岸のアラブ地域に居住するキリスト者は350万人以上と推定される。ほとんどがインドやフィリピンからのカトリック労働者だが、西側諸国の各派キリスト者も存在する。
 サウジアラビアは、イスラム教以外の「祈りの家」を禁止しており、キリスト者は個人宅で、逮捕の危険を知りつつ祈っている。アラブ首長国カタールクウェートバーレーンオマーン、イエメンには少数派キリスト者のための教会が存在する。
 サウジアラビアのアブドゥラ国王はオーストリアに宗教間対話のためのセンター建設計画を立てているが、同国の司教協議会は、今回の問題に関してサウジアラビアの公式な説明を求めている。
 「『大ムフティー』がこのような重要な『ファトワー』を、国王の承認なしに出せるはずはない。国王の努力によって進められている対話と、『大ムフティー』の行為との間には矛盾がある」と言う。
 ロシア正教会在外教会部門の責任者イエゴリェスクのマルク大主教は20日、『ファトワー』への懸念を声明で表明した。
 同大主教は、インターファクス通信に、サウジアラビアの隣国は、錯綜した呼び掛けに驚かされることだろう、と語った。
 湾岸地域には少数ながら正教徒も存在する。しかしモスクワ総主教座は、1991年までの旧ソ連時代にはほとんど声をあげなかったものの、ここへ来て世界中のキリスト者の権利擁護への声を強めている。
 カトリック教会は、イスラム諸国に、この所、少数派キリスト者に、イスラム教徒が西側諸国で享受しているのと同等の信教の自由を与えるよう、働き掛けてきた。
 アラブ首長国連合、オマーン、イエメンにあるカトリック教会を管理しているポール・ヒンダー司教は、カトリック系KNA通信に、今回の『ファトゥワー』はサウジアラビアでは広く公開されてはいない、と語った。「心配なのは、そのような指示がある層には影響を与えることだ」と言う。□

(引用終)