ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

一流の男性指南

メーリングリストからの転写。

◆松平洋史子『一流の男になる、松平家の教え』を読み解く


松平洋史子さんは、水戸徳川家の流れをくむ松平家の末裔。


・大日本茶道協会の流祖である新沼先生は、次のようにおっしゃっている。

「茶道は昔は武士のたしなみだった。戦場においても平静に茶を楽しむ心、これを陣点という。また何時敵となるかも知れない相手をもてなし、常に備え、すべてに気を配り、機に応じ時に従って処する。しかもいささかの隙も見せない全身一心の振る舞いを見につけること、これが茶道の求めるもの」


・「覚悟の一服」を飲み込める人こそ、一流。戦国時代、軍を率いる大将は、出陣前に一服のお茶を飲んだそうだ。このお茶は、大将の心を決する、いわば「覚悟の一服」であった。


・大将にとって、戦場でお茶を飲むことは、迷いを断ち切るための作法であった。すべてを自分で受け止めようという、覚悟の証でした。


・采配を振る前に「覚悟の一服」を飲む。湧き上がった感情をお茶と一緒に飲み込んで、冷静に受け入れる。どのような結末を迎えようとも、目をそらさない。逃げ出さない。言い訳をしない。だから名将たちは、泰然としていたのです。


・私は松平家の末裔として、数多くの一流の男性を見てきました。彼らの共通しているのは、自分以外の何かのために、自分以外の誰からのために、自らの人生の一部、もしくはすべてをかけてことを成し遂げる「覚悟の強さ」でした。つまり、「覚悟の一服」こそ、「一流の男性」の原点なのです。


・一流は、いつの時代も、高い精神性を持っています。しなやかな強さと、深い優しさを持ち、周囲から信頼され、愛される。


・一流と二流を分かつのは、「心のあり方」。一流を一流たらしめているのは、「心をどう構えているか」なのです。


・「あんぱん」ひとつでも持っていれば、一流の振る舞いはできる。裕福でも空腹でも、いつでも自分の身を削って、人のために尽くす。「あんぱん」がひとつでも手元にあるなら、その「二分」を他人のために分ける。それが一流の振る舞い。


・私の父、松平守弘は、場に溶け込むのがとても上手な人でした。帝国ホテルで皇族方と食事をするときも、駅前のスナックでカラオケに興じるときも、その場にふさわしい振る舞いをします。


・溶け込むといっても、「自分の存在を消す」わけではありません。「相手に合わせる」ということです。相手に合わせることができるのは、自分の心の中に、たくさん引き出しを持っているからです


・一流の人は、どこにいっても相手に合わせられます。その場に溶け込み、その場に合った振る舞いができる人こそ、一流です。


・一流の人は、どのような相手であっても、ミスをとがめたりせずに「やり過ごす」ことがあります。なぜなら、恥をかかせないことは、一流の思いやりだからです


・二流は仕事を「作業」と捉え、一流は仕事を「夢」と捉える。


・「失敗をしたら、一度、切腹するしかない」と私は思っています。切腹とは、辞めることではなく、自分の非を認めて、失敗にともなう痛みに耐えることです。


・二流は決断を「重責」と感じ、一流は決断を「醍醐味」と捉える。


・安請け合いはしない。自分にできる小さなことに最善を尽くす


・一流の人は、どんなに忙しくても時間に追われません。どんなときでも心にゆとりを持ち、限りある人生の時間を味わうように大切にします。心に余裕がある人にこそ、ヒトもモノも集まります。一流の人はそうしてより充実した時間を作り出します。


・約束の時間には、余裕を持って臨みましょう。そして、汗が引くのを待ち、身だしなみを整えてから、面会に臨みましょう。「時間通り」は、遅刻。「5分前」を定刻に設定する。


・会話中は、腕時計を見ない


・ひとりの時間に感性を磨く。


あと何回、「桜」を見られるのかを意識する。


・一流は「形」から入る


・本当の美しさは、形を学んでから。型やルールや、秩序や基準があるからこそ、それを跳び越えた先に「自由」がある。


無着成恭さんは、こうおっしゃっていた。「型がある人間が型を破ると型破り、型がない人間が型を破ったら形無し」


・姿勢のよさは、「丹田」で決まる。


・茶道では、相手を敬い、思いやりの心を残すことを「残心」といいます。何をするときも、「最後まで気を抜かず、清らかな余韻を残せる」人は一流です。ドアは静かに閉める。電話は、相手が切ったことを確かめてからそっと切る


・ほんのわずかなことですが、思いやりの心を残そうとする所作は相手に伝わります。


・「語尾」は崩さずに、はっきりと伝える。「語尾」の「ます」に思いを込めるのが、一流の挨拶です。


相手と同じ言葉を使う。「おトイレはどちらですか?」という問いに、「お手洗いはあちらです」と答えることはありません。「おトイレはあちらです」と答えます。


相手の発言を正すことは、相手に恥をかかせることだからです。相手が使った言葉をそのまま受け入れて、同じ言葉を使うことが、相手に対する一流の気遣いです。


声は人なり。思いが伝わる発声を。私の父は、毎朝、声を遠くに届けるイメージで、「あああああ」と地声を出す練習をしていました。地声が出ると、強い声や柔らかい声など、使い分けることができますから、感情表現が豊かになります。


・「何を話すか」より、「いかに聞くか」。


・「見栄」は、一流の男の滋養である。


・心にさざ波が立つときは、「美しいもの」に触れる


・圧倒的な「美」は、人の心を浄化します。芸術品を鑑賞したり、大自然の美に触れることで、人は自分の小ささを実感できるのではないでしょうか。


・美しいものを見ることは、自分の感情を抑制する一番の特効薬です。青空を見上げただけで、「ああ、自分の悩みは、つまらないことだったんだ」と気づく感性を養えば、負の感情にいつまでもとらわれるはありません


・「場を制する」人よりも、「場の空気が変わる」人になる。


・人が集まっているときに、話に乗れない人がいたり、寂しそうにされている人がいたら、放っておいてはいけません。寄り添い、話しかけましょう


・すべての人が気持ちよく話せるように気を配る。そして、すべての人に居場所を用意する。ひとりでも寂しそうにしている人がいてはいけません。「壁の花」を「生きた花」に変える。寂しそうな表情を笑顔に変えるのが、一流の気配りです。

(転写終)

男性指南のみならず、女性にも充分当てはまる。今日が生まれた日だと思って頑張ります!