ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

アラブ化しないように!

しかし、アラブ化しないように、日本も奮起せねば....。

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緊急報告シリーズ    Special Dispatch Series No 7344 Mar/8/2018


バルフォア宣言から100年:アラブとイスラエルの実績差は歴然―レバノン人ジャーナリストのアラブ批判―」



バルフォア宣言100周年に際し、ロンドン発行アラブ紙Al-Hayatの2017年11月25日付紙面で、レバノンのジャーナリストであるアル・ヒル(Karam Al-Hilu)が、過去1世紀のアラブ世界の実績が世界特にイスラエルと比較して僅かであると指摘した。科学、経済、社会及び政治分野におけるイスラエルの発展は目覚ましく、それが国力の源泉になった。それに対し、アラブは失敗し対決力を喪失したという。


以下その記事内容である※1。


バルフォア宣言から1世紀後の今日…アラブ側で、知識、政治、経済、社会そして人間の能力開発の点で、シオニズムと対決できるものを築きあげた国は(一国も)ない。100年間は、あらゆる側面で浪費されたのである。この100年、アラブはイスラエルと対決しながら、その文化的インフラは―知識、政治、経済、社会そして思想の分野で―危機的状況にある。2014年に国連が発表したアラブ世界における知識に関する報告(アラブ世界の知識報告)によると、大学が500校もあり、学生が900万、教員20万という数字であるにも拘わらず、アラブ世界の高等教育は、科学研究で極めて貧弱、デジタル文化に適応できず、(世界の)科学及び文化的発展と比較にならぬ程遅れている。その科学的調査研究は全く取るに足りない。エジプトですら、文化的覚醒がアラブでは一番根付いている国であるが、国民総生産の僅か0.43%しか科学研究にあてられていない。韓国の4.04%、日本の3.39%と比べれば、その差は歴然としている。このような状況であるから、アラブ世界では科学、技術上の成果は殆んどない。アラブ世界が発表した調査研究は、グローバル平均の僅か0.8%にすぎない。過去50年アラブで登録された特許は、マレーシア1国で登録された数より少ないのである。アラブの大学で、世界の大学ランキング500校に入ったのはひとつもない。発明件数、ハイテク輸出でイスラエルとアラブの間には天文学的差がついている。イスラエルはとうの昔に文盲を完全になくしたが、アラブでは今だに23%が文盲である


アラブは、シオニズムとの紛争1世紀の間に、法と正義の国を1国もつくれなかった。2017年の透明性報告によると、世界でも最も腐敗した国10ヶ国のうち6ヶ国がアラブである。透明性からいえば、エジプトとチュニジアが108位、レバノン136位、一方イスラエルは33位で、イスラエルは先進国の仲間入りを果している※2。


アラブは、コンスタンチン・ズレイク※3の定義する?国家??郷土?或いは?社会の建設?に成功していない。部族的分裂が今尚続き、汎アラブの統一は遥かに遠い。更にアラブは、経済的公平性のある国をひとつも築いていない。(アラブの間では)階級のギャップが極めて大きく、失業率が極めて高い。特に青年層の間でひどい。エジプト35.7%、イラク32.1%、モーリタニア45.3%である。


アラブの対イスラエル闘争は、上記の事実と数字をよく読んで始めなければならない。アラブは確かに血を流し、殉教者となり、自分を犠牲者にすることをいとわなかった。しかし、科学、経済、社会そして政治の分野を全くおなざりにしてきた。この諸要素がイスラエルの力の源になっているのであり、アラブの対決失敗の原因でもあるのである。


[1] Al-Hayat(London), November 25, 2017.
[2] 2017年1月発表のTransparency.org's Corruption Perceptions Index 2016 。エジプト、チュニジアレバノンのランクは正確であるが、イスラエルは第28位である。
[3] シリアの知識人コンスタンチン・ズレイクは、アラブ民族主義研究のパイオニア

(転載終)