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「これで日本を守れるのか」
2017/08/29
・日本国民は気付いていないだろうが、世界の主要国のなかで、こんなに頻繁に内閣改造が行われる国はない。満州事変の昭和6(1931)年から、真珠湾を攻撃して、大戦争に飛び込んだ昭和16(1941)年までの10年間は、日本にとってもっとも重要な10年だった。このあいだ、若槻礼次郎内閣から、東條英機内閣まで13人の首相と、近衛内閣が3次にわたったから、15もの内閣が登場した。
・戦前から新内閣が登場するたびに、新聞(当時はテレビがなかった)が、「人心一新」と書き立てた。なぜ今日も、マスコミが「人心一新」という言葉を、鸚鵡(おうむ)の一つ覚えのように、繰り返すのだろうか。
・日本では古来から、「畳と女房は新しいほどよい」といわれてきたように、新しいものを好むのだ。
・これは、日本の文化に根ざしている。諸外国の政治も2000年変わっていないし、日本も同じことだ。
・「指導者」という言葉は、江戸時代が終わるまで、日本語のなかに存在しなかった。明治の開国とともに、英語の「リーダー」などの外国語が入ってきたので、先人たちが訳するために「指導者」という新語を造った。
・日本では歴史を通じて、リーダーがいなかった。日本神話の最高神の天照大御神は、中国、ギリシア、ローマ、北欧、ユダヤ・キリスト・イスラム神の最高神がみな男性で、絶対権力を握っているのと違って、権力がない。日本では八百万(やおろず)の神々はみな平等で、いつも協議している。
・リーダーは誰よりも優れていると認められて、その地位につくが、聖徳太子の『十七条憲法』は人が「共に是(こ)れ凡夫のみ」――「人間はみな同じだ」と定めている。
・日本列島は元寇を除けば、外敵に侵されることがなく、平和だったから、合議制でもよかったが、今日のように周辺の脅威が募り、アメリカの信頼が揺らぐ時には、リーダーシップが必要だ。
・私は安倍首相に何よりも、今日の日本語の乱れを正すことを、期待したい。
・いつまで、アメリカが日本を守ってくれるだろうか?
・中川俊直議員や、今井絵理子議員など、武田信玄の『風林火山』ならぬ、『不倫火山』の幟(のぼり)を背負った一団や、実生活で狂女を演じる豊田真由子議員をはじめとして、舞台に立てない役者が多すぎる。安倍座長が人がよくて、厳しさを欠いているからだろう。
・ほとんどの女性議員がパーティに出掛けるか、クラブの年増ホステス気取りか、国会で仕事をするとは思えない化粧や、派手なドレスを着ている。
・日本の女性の美しさは、粋(いき)にある。派手な装(な)りや、厚化粧は不粋で醜い。化粧は暗示にとどめるべきだ。
・女性議員が日本国民の美意識を破壊しているのは、由々しいことだ。私は安倍首相を応援しているが、いくら票になるといっても、「女性の活躍社会」とか、女をおだてるのはやめてほしい。高校以上の高等教育を無償化することによって、高等教育を重視して、受験戦争を激化させるのもやめてほしい。心身ともに不健康な受験戦争より、スポーツを奨励して、大いに振興するべきだ。
・政府や公共放送が、英語から借りてきた舌足らずな言葉を乱用するのも、やめてほしい。
・朝鮮半島が一触即発だ。いま、私たちは日本有事と隣り合わせて生きている。日本を守る盾は、自衛隊しかない。三自衛隊のいずれの予算をとっても、パチンコ業界、化粧品、サプリ業界の売り上げよりも少ない。
(2017年8月)
(部分抜粋引用終)
加瀬英明氏のコラム引用は、過去ブログをどうぞ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=kase-hideaki)。