ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

感情で相手の信用を潰す?

久しぶりに、ケント・ギルバートさん(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%A5%B1%A5%F3%A5%C8%A1%A6%A5%AE%A5%EB%A5%D0%A1%BC%A5%C8)の抜粋を。日本でうまく成功しているケントさんだが、一方で何かとご苦労も多そうだ...。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160423/dms1604231000003-n2.htm
2016.04.23


オスプレイが危険だと今でも信じている人は、情報が古すぎる。正式導入後のオスプレイの事故率は、CH47よりも低い。

←「情報が古すぎる」には、思わず笑ってしまった。そういう経験は、残念ながら多い。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160416/dms1604161000002-n2.htm
2016.04.16


・裁判官、検察官、弁護士の法曹三者は、法律に関する深い知識を通じて社会正義を実現する責任を負っている。一方で社会の裏側を目にする機会も多いので、お金のためなら来るもの拒まず、手段を選ばずのダークサイドに落ちる人もいる。白アリのように社会に巣食う知能犯はタチが悪い。
・肩書に「カリフォルニア州弁護士」を名乗る人間として、世界中で起きている法曹関係者と出身者の、倫理意識や道徳心の低下を、とても残念に思う。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160409/dms1604091000002-n1.htm
2016.04.09


法科大学院で、事実と証拠に基づいた論理的思考をたたき込まれた私は、陰謀論や感情論を目にするとウンザリする
・最近でいえば、私たち「放送法遵守を求める視聴者の会」の活動を、政府の言論弾圧だと考えるのが陰謀論である。著名なジャーナリスト7人による「私たちは怒っています!」という抗議は、見事な感情論だった。
・日本のメディアは陰謀論や感情論を平気で報じるが、その原因はGHQ(連合国軍総司令部)が命じたプレスコード(報道規制)と、規制の遵守状況監視のために行われた検閲、そして、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)」にある。
・WGIPは大東亜戦争に対する贖罪(しょくざい)意識を日本人に植え付け、二度と米国に刃向わない国民へと洗脳する目的で行われた。
・これは秘匿された政策なので正真正銘の「陰謀」である。日本国憲法第9条「戦争の放棄」は、その中核と言える。
・「お前こそが陰謀論者だ!」と叫びたい人がいるだろう。しかし、私は機密解除された米公文書を読みながら内容を説明しているだけである。リアリストの私には、妄想を膨らませて「陰謀論」を創作・捏造(ねつぞう)する天賦の才能が備わっていない。

←全く別の事例かつ低次元だが、ケントさんが指摘されている感情論タイプに少し近い行動を取るように感じられた人を、最近、この日本語版の電子文字世界で知った。
トラブル回避の助言のつもりで「憶測はいけない」と書いたところ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160323)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160328)、「言論抑圧」と解釈されたようだ。
そもそも、言論の自由には責任が伴うのでは?
例えば先日も書いたように(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160414)、佐藤優氏が「私の本も読まずに安易に質問している。馬鹿にするな!」「一言で答えられないことに対して、一言で答えろと質問するのは、内容がわかっていないからだ。回答不能」「印象のみで言うな!真面目に考えていない質問は、(こちらも)真面目に答えず」と公の場で叱責された現場に遭遇したが、佐藤氏ならずとも、社会常識として全く当然のことだと思う。
佐藤氏は人情に厚く、母校の恩師に対する恩義を決して忘れない気骨を持っている方だ。また、外交官として、国内外の国を代表する組織の中で長年体を張って仕事をされてきたので、人間社会の上下関係にも厳しいところがある。だからこそ、最近では皆が甘ったれて注意もしなくなってしまったことでも、まだ希望を捨てずに鍛え直してくださっているのだろうと、私は思っている。
但し、狭く限られた範囲内で私が見聞してきたところでは、多くの著述やメディア出演のある方は、国内外を問わず、日本人外国人を問わず、「いちいち質問しないでください。私の本を読めば、書いてあります」と、ご多忙のためにイライラしながら返答されていることが多い。もしそれを「あの人は威張っている」「質問もさせてくれない」と解釈したとしたら、まるで三歳ぐらいの聞き分けのない子どものようだ。
面識のない人に関して、自分の方は身元を隠した上で思いつきの言いたい放題では、第一礼節に欠ける上、どんな事情があろうとも卑怯で、全く土俵が違う。また、単なる立場や見解の違いではなく、言葉の意味や前提そのものが根本的に異なっている。文脈も背景も意図も完全に間違えて解釈した上で、さらに憶測(妄想?)を膨らませて、突然、手の平を返したように感情をぶつけて「女の戦い」だって?
実はこちらは毎日忙しくて課題が山積み。会ったこともない人に対して、そこまで暇ではない。時間がないので一回だけ少し見て終わりにしたが、推測や想像力という以前に、あまりの勘違いと空疎さにはがっかりした。重箱の隅というのではないが、明らかな事実誤認が二点含まれ、どう好意的に見積もっても、解釈が九割方、間違っていた。
引用に関しては、ブログ開設当初は逐一許可を求めていたが、「皆が今は忙しい時代なので、いちいち許可を求めなくても、断り書きがない限り、アドレス明記の上ならば、公開情報はどうぞご自由に引用を」というのが昨今の通例だと教わったので、それに従っている。ちなみに、私の方にも引用許可を求める知らせはないが、今までのところ、特に問題はない。
勉強ノートと生活記録のつもりで私が書いた内容が、ご自分のみに向けて書かれたかのように受け取ったらしかったが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160412)、思い込みが相当激しいのかしら?全く事実に反する。だから、「憶測はいけない」と書いたのに....。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160402/dms1604021000003-n1.htm
2016.04.02


・トランプ氏は「日米安保条約は不公平だ」という旧来の主張に加え、「在日米軍は撤退していい」「防衛に核兵器が必要なら日本が自分で持てばいい」と言い出した。
・仮に、在日米軍が撤退し、日本が憲法第9条に手足を縛られたままならば、中華人民共和国(PRC)は確実に、尖閣諸島だけでなく沖縄本島を奪いにくる。最終的には、ありとあらゆる最新インフラと、勤勉で優秀な国民がセットで存在する日本国のすべてを支配したいと考えるはずだ。
・こうした最悪の事態の想定を「あり得ない」と一蹴する人間は、歴史や現実から目を背ける「平和ボケ」か、「敵の回し者」のいずれかだろう。
事実認識や法的論理性は二の次で、単に感情をぶつけているだけだと再確認できた。
妄想を公の場で話せる神経が理解できない

←最後の一文が利いている。憶測が妄想に至った事例として...。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160319/dms1603191000003-n1.htm
2016.03.19


慶應義塾創立者で、日本人の思想の近代化に貢献した福澤諭吉が欧米諸国を視察したのは、幕末の1860年代前半、150年以上昔の話だ。
・帰国後出版した『西洋事情』に、英国議会を見学したときの話がある。主張の対立する2つの政党が政策をめぐって大論争をしていた。ところが、議会が終わると一緒のテーブルで酒を酌み交わし、食事を始めた。西洋では日常的な光景が、福澤の目には奇異に映った。
・福澤は意見の異なる人間を尊重する精神を学んだという。
・口調は熱く激しくとも、発言の内容には品位と礼節を保ち、論理的かつ冷静に議論することが民主主義の根幹である。
「主張の対立」と「個人的感情」を混同させ、相手を口汚く罵(ののし)る行為は、民主主義の理念に反する。
・日本には感情的対立から、相手の信用やメンツを潰そうと躍起になる人が多い。「右か左か」「バカか利口か」「大物かザコか」などのレッテル貼りから水掛け論になり、問題解決は先送りされる。
・日本人が、議論(?)だけは感情的で、欧米の小学生以下のレベルだ。

←自戒の念として。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160305/dms1603051000003-n1.htm
2016.03.05


・1991年12月、社会主義陣営のリーダー、ソ連が崩壊した。「平等で公正な社会」の美辞麗句に反し、少数の特権階級と大量の怠け者を生産する社会主義は、人間と社会を腐らせ、国を内部崩壊に導く。
・日本でも戦後、共産党社会党は資本主義陣営から離脱させ、社会主義陣営に入れたいと考えた。一部の学生や労働組合は熱狂的に支持したが、国民の大半は拒絶した。賢明な判断だった
米国は70年代から、PRCの近代化を手助けすれば、米国の巨大な商売相手になる。徐々に民主化も進み、最後は資本主義陣営に取り込めると信じていた。
現在は、その考えが誤りだったと米国も認めている。米国に追従した日本は、ODA(政府開発援助)や民間投資などを通じてPRCを支援し、世界を混乱させるモンスターに育てた。
米大統領選でのトランプ候補の大躍進を見れば、米国が衆愚政治に陥る危険性を持った国だと、よく分かる。

←この箇所に関しては、リチャード・パイプス先生(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160327)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20121231)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20130103)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily2/20130104)がご著書で書いていらっしゃったことと、部分的に重複する。但し冷戦期のソ連の状況に比して、研究で一時滞在された当時の中国の人々を(日本人よりも)褒めていらした(‘Also their courtesy and manner which are much superior to Japanese.’ "Vixi"(2003:120))。
共和党大統領候補のトランプ氏に対する危惧は、ご子息のダニエル先生も明確に表明されているところだ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160422)。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160213/dms1602131000006-n1.htm
2016.02.13


・小林氏は「大日本帝国ナチスは事前・事後を問わず検閲を行ったが、戦後の日本は憲法第21条2項で検閲を絶対的に禁止した」と主張する。終戦直後、GHQ(連合国軍総司令部)が命じたプレスコード30項目と、それに基づく大々的な検閲の事実を知らないのだろうか。事実を知ったうえで、あえて触れないのであれば「情報弱者のコントロールをもくろむ人物」と思わざるを得ない。
・検閲の禁止を第21条2項に規定した日本国憲法の施行後も、占領終了まで続いたGHQの検閲が日本のメディアをゆがめた。プレスコード違反を恐れた自己検閲が、多元的な情報が入らない日本を生み出し、現在に至る。歴史的事実を踏まえないならば、小林氏の主張は空論というしかない。

(部分抜粋引用終)
←「多元的な情報が入らない日本」を繰り返し痛感させられた四年間だった。