ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

和歌はしみじみ

買い物のついでに、町内の歴史文化資料館の展示を見てきました。
以前は、奈良の先生から、ご講演をうかがいましたが(参照:2008年4月19日付「ユーリの部屋」)、今回の展示は、農作業に使っていた道具類や古いラジオやレコード、足踏みミシンやオルガン、発掘調査から出土した土器やお皿や壷などでした。もちろん、入館料などはなしです。
我が町にまつわる和歌が披露されていましたので、写し取って、ここでご紹介させていただきます。

水無瀬山 ほどは雲井に遠けれど 匂ひばかりは君がまにまに 
藤原定家

ことに出でて いはぬばかりぞみなせ河 しもにかよひてこひしきものを 
紀友則

春になれば 梅に桜をこきまぜて ながうみなせの川のかぞする 
紀貫之

うらぶれて物は思はじ水無瀬川 ありても水はゆくといふものを
柿本人麻呂

水無瀬山 せきいれし滝の秋の月 おもひ出づるも涙なりけり
藤原家隆)  

みなせ山 木の葉まばらになるまゝに 尾上の鐘の声ぞ近づく 
後鳥羽院

見渡せばふもとかすむ水無瀬川 夕べは秋と何思ひけん
後鳥羽院

入り口の揮毫は、敗戦直後に自害した近衛文麿氏でした。