ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

きちんと挨拶をする

昨日の午前中、郵便局へ送金に出かけようと下に降りたら、引越し業者の車から、若いお兄さん達が忙しそうに家具を運び込んでいるのを見かけました。下の階に誰かが入居するのかなと思ったのですが、買い物から帰ったら早速、玄関チャイムの音。出てみると、新しく入ってこられた20代半ばくらいのご夫婦が、ニコニコと立って、引越しのご挨拶をされました。
こういう社交儀礼は、一見ささいなことのようですし、現在のような忙しい時代では、特に賃貸マンションだと、ついなおざりにされがちです。どうせまた引越すだろうし、昔のような近所つき合いはないのだし、と割り切る考え方もあるでしょう。
この町の住宅街に住んで10年になりますが、引越しの挨拶がある人とない人とに大別されます。固定観念というのではありませんが、やはり、丁寧にご挨拶される家庭の場合は、安心して落ち着いた暮らしを営んでいるように見えます。ちょっとした時にでも、会釈できることは気持ちいいですよね。
我が家は5階建ての4階に住んでいます。以前、上の階がこの頃バタバタ音がするなと気がついた時には、いつの間にか若い夫婦が入居していたのでした。挨拶もないと、ちょっと不気味です。そしてこの夫婦は、数ヶ月住んだ後、いつの間にか出て行かれました。昼間にご主人の方が突然降りてくるので、思わず「お勤めはないのだろうか」といぶかったぐらいです。郵便受けに物がたまることが多かったのも、気になりました。

我が家の場合、新居として引越した時と、同じ敷地内の住宅に引越した時の二回、隣三軒両隣や上下の階に挨拶回りをしました。普段は特におつき合いがなくても、引越し挨拶をすると、途端に愛想良く言葉掛けが始まるのには、新鮮な思いがしました。前住んでいた所のお隣さんは、奥さんがお習字を教えていらして、わざわざ私に、「お別れの品を」と書いたばかりの掛け軸のようなものをくださいました。そういう時、どこかじいんときますね。

世知辛い世の中だからこそ、こういった社交儀礼は、虚礼や形式主義と切り捨てないで、むしろ大切にしたいものだと思います。